雨やどり〜azurの日記

令和二年、四月。家族が突然死で私の人生からいなくなってしまい、世界が変わってしまいました。「諸行無常」という言葉の意味がわからないけど、今の私には抵抗感しかありません(でもどうやら違うようですね)。後悔、罪悪感、悲しさ、寂しさ、その他雑多な感覚のなかで、意識が継続されることが苦しいです。

退行している。でもそもそも進化もしていなかった

蔑むような、侮るような、嘲るような、貶めるような視線を向けられるのが自分の育ち方のなかで当たり前だった。なのでそのほうが安住感があって、恒常性を感じられて安心だった。「やはりこうでなくっちゃ」という定番だった。幼いうちは自他境界性がないの…

猫さんたちのシーズン

この3日間、うちの敷地で生まれていた子猫たちとお母さん猫の保護におわれていました。 先ほど保護できた2匹 昨日保護できた2匹 お母さんと子猫たち。 先にお母さん含む成猫3匹を保護して避妊手術は終えて明日リリースされて帰ってくる予定です。 子猫たち…

2001年夏と小林亜星さん

小林亜星さんは20年前、現場で一緒になったことがあった。一緒に車に乗ったのだが、実際それはそれは物凄い巨体で、後部座席が一段ぐんと下がり傾いたようだった。 実はそこには同時に永六輔さんもいて、永さんもとても身体が大きかった。永六輔さんは身長が…

記憶の符合、aさんとのシーン

いつもaさんのことを考えているので、ふと脈絡なく、とあるシーンが思い出される。それらの記憶は断片なので、蘇ってきたらその記憶を辿り、再現していくと、次々と繋ぎ合わさり再確認している。 ふたつの別々に思えた記憶は繋いでいたら連続する出来事だっ…

黒い天然温泉にて

今日は物凄い突風。さっきホテルの大浴場露天風呂に入っている時、風の音がまるで強烈な絶え間ない悲鳴のように聞こえおそろしくなった。じつは少し怯えてしまった(風の音とわかっていても)。「こんなふうで怖かったよ!凄かったんだよ」とaさんに話しかけた…

出動ラスト

本日で最後の出動。先月の出張のとき、ふときっかけがあってaさんの名前で記名Suicaを作ったのだが、持ち歩いてるけど使っていない。 乗り慣れない通勤のこの路線も慣れてきた頃に、本日で最後の出動。 で、朝の混雑する駅で人の波に乗って階段をのぼってい…

鎌倉のビッグマスク

鶴岡八幡宮の参道のこのコもマスクしている。ねえねえaさん、このコもマスクしてるよ、教えたい唯一の人なのにいない。どこにいるのだろう。 何かおもしろいものを見つけて写真に撮るにも、aさんに見せたい、見てもらいたい、見てもらって反応してほしいから…

まぼろし

街中を移動していて次々と見える景色の中に、aさんがいる妄想をする。この家のベランダに、あの公園のベンチに、そのスーパーの買い物客の中に、夕方の駅の階段に、古民家レストランの行列に、そこかしこにaさんがいる妄想をする。どこにでもいるようなつも…

カルガモと木

aさんと犬とよく散歩した公園に、昨日久しぶりに行った。 公立の大きな公園でゆっくり一周すると一時間じゃきかないし、コースも枝分かれしているので全部の道を一回で網羅できないような広大な公園。 池にカルガモの大人が二羽いた。 昔ここでaさんと、カル…

思い出は皆後悔

たぶん去年の今日とか、今頃だと思う。 「おーぅ、犬の散歩にでも行かないか?」 と声をかけにきたaさんに、私はにべもなく断ったんだ。部屋で寝っ転がっていて今やってることを中断したくなかったことやメンドクサさから、「えー今?雨も降りそうだしよそう…

一年前に顔を見た最後の日

一年前の今日(日付変わる前の昨日)が、aさんの顔を見た、話した、最後の日だった。 「おーぅ、背中のここのとこに湿布貼ってくれよ」と言われて貼った。 あの時の部屋の空気、会話した時の自分の心持ち、aさんの様子、全部覚えてる。私はあの時期没頭してる…

前の住みか

あの部屋に戻りたいな。今のところじゃなくて、前にaさんと住んだあの場所にもう一度暮らしたい。 毎日いろんな感情でドアを開けた時の気持ち、部屋で過ごした堕落した日々、出かける時、帰る時、バス停、散歩道、不便な外階段。 殺風景でべつに何も良くもな…

地獄への道は善意で舗装されている

添付画像は一部 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%8D%84%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AF%E5%96%84%E6%84%8F%E3%81%A7%E8%88%97%E8%A3%85%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B

見える景色は同じはずなのだが

あれ、私は今なにをしているんだっけ。何のためにここにいるんだっけ。 この窓からaさんも2005年に同じ景色を見た可能性がある。 あの時の出張にはaさんもこの部屋にいた。夜はサイゼリヤに繰り出したりなどした。 あの時の対象の方はあれから随分偉くなり国…

出張先にて

約2ヶ月間の出張中です。 今夜のホテルの部屋のエアコンはダイキン。このリモコンは私の部屋のと全く同じだ。 私はaさんが死んでいたあの朝から二階にあがっていないので、このリモコンを10ヶ月ぶりに見た。 そういえばこれだったなと。 また、しばらく見る…

選択を回避したこと

この一年は夏の盆踊りも冬のイルミネーション見物も行かなかった。それはひとえにコロナ禍で「行かない」ことが一択強制だったからなのだけど、私としてはひとつ助けられた感じ。 9ヶ月前に死んだaさんとは、毎年欠かさず夏の盆踊りに行った。7月8月は各週ど…

御供物の葛藤

よく行くスーパーが改装により一時閉店とのことでセールをしていた。そこでユリの切り花をいつもより多く買い、aさんと犬の祭壇に供えた。でも本当はこんなことじゃなくて、もっと生きてる時に欲しいものや食べたいものをケチらずに差し出しておけば良かった…

虹とスニーカーの頃

そういえば自分でスニーカーなる物を選んで買ったのは一年前(令和2年)の正月が初めてだった。 それまでは昔イベントのユニフォームで運動靴?を与えられたくらいで、それも足を通したのはイベント期間一週間くらいのもの。スニーカーとは無縁だった。 最近み…

流れるメロディと記憶

この前の4月頃から今現在直近のものも含め、世の中で流れている音楽やCMなどはそのうち移り変わり耳にしなくなるだろう。 その時は〝変わったな〟などと意識しないはず。で、数年後にふと聞こえてきたりすることになるはずで、それが怖い。 aさんが死んだ場…

トランプ

4月にaさんが死んだ時、私は無性に何か何か…トランプか何かをしていなきゃならない感覚になって、うちの大家さんとひたすらトランプして時を凌いだ日々があった。 常に身近に置いて突然「トランプしよ」と誘い気の済むまでやった。それで気が済んだことはな…

aさんはいない

4月まではこういう夜中に煙草が切れると、「外に出たくないな、どうしようかなぁ」と暫し抵抗しつつも、aさんに一緒に来てもらってコンビニに行った。もうaさんはいないから煙草を切らせられない。買いに行けなくて不便だからというより、その状況になった時…

感染が迫る2

お父様がコロナ感染であっというまに亡くなり同居の友人も検査中でしたが、結果陽性となりました。 家1◆友人宅……父(死亡)、母、友人家2◆近居…… 妹、その夫 <経緯>1月上旬、さっきまで普段通りにしていた父が自宅で急変し搬送。二時間後あっという間に亡く…

感染が迫る

仕事上で知るとある方が、年末に新型コロナ陽性となり入院していた。 〝状態は落ち着いている〟ということだった。 が、年が明けて聞くところによると今現在エクモとのこと。 年齢のこともあるしそれでなくても気がかりです。

HELLO 360度

4時45分。めざましテレビで髭男のHELLOがかかった。 この前の4月からテレビでも町の中でもふいにこの歌が流れると、言い表しようのない痛みと拒否感が襲う。 理由は不明だけど、多分、多分だが、aさんが部屋で死んでいるのを見つけて、全身の血の気が引いて…

命が簡単に消えてしまうこと

羽田雄一郎議員のsnsには4日前の投稿がある。4日前、自身で画面に向かって投稿していた人の命が、4日後の今はこの世にない。 この不思議さはaさんの突然死の後ずっと感じている。aさんはこの前の4月、朝、部屋でいきなり死んでいた。 昨夜確かに生きていて洗…

Merry Christmas

今年11月20日にお星様になった、かわいいかわいいうちのワンコ。写真は2年前のものです。 亡くなったaさんと大の仲良しでいつもaさんにあちこち連れて行ってもらっていました。 向かって左側のコはコスプレがあまり好きではないので、今年は着せていません。

苦しくて、無視できているつもりで

16年間、aさんが私の人生にいるのが当たり前だったから、普段 「aさんはいるのだ」 などとその存在をいちいち噛みしめたりはしてこなかった。 日付変更線の退屈な繰り返しの日常のなか、その延長戦上で、突然ある地点でaさんは死んでしまって、 お別れも言っ…

三種混合ワクチン

年一回の三種混合ワクチンに行ってきました。 3年前、うちの敷地内で産まれていた元ノラの子。 5匹産まれていたなかで3匹を母猫がよそに移している最中だったのか(今思うと)、2匹が物置に残されている状態で2匹を保護。 母猫を探そうと1匹をひょいと持ち上げ…

私を怒らせるな

愚痴吐きます。出張宿泊で貰ったGoToクーポン。これってチェックアウトの日の夜中0時までしか使えなくて、その時既に期限まで1時間程と差し迫っていた。土地勘のない場所。使える店を選んでる余裕もない↓ ‍♀️最終的にドラッグストアにするしかないけど他に何…

第三六章

その時のことをアンは、その晩、自分の部屋の窓辺に長い間すわりながら思いだしていた。そして過去を振り返り、未来を夢見た。外ではスノー・クイーンが月光を浴びて白くかすみ、オーチャード・スロープの向こうの沼ではかえるが鳴いていた。アンはこの夜の…