雨やどり〜azurの日記

令和二年、四月。家族が突然死で私の人生からいなくなってしまい、世界が変わってしまいました。「諸行無常」という言葉の意味がわからないけど、今の私には抵抗感しかありません(でもどうやら違うようですね)。後悔、罪悪感、悲しさ、寂しさ、その他雑多な感覚のなかで、意識が継続されることが苦しいです。

前の住みか

あの部屋に戻りたいな。今のところじゃなくて、前にaさんと住んだあの場所にもう一度暮らしたい。

毎日いろんな感情でドアを開けた時の気持ち、部屋で過ごした堕落した日々、出かける時、帰る時、バス停、散歩道、不便な外階段。


殺風景でべつに何も良くもないところだけど、細部まで、そのときの感覚まで覚えてる。もう帰れないあの部屋に帰りたいな。

 

もう私が入れる空間ではないのだけど、なんだかまだ自分たちの居場所のままな気がしてならない。

 

去年犬が手術する前日、もう明日には犬も生きていないかもしれないと思って犬連れてあの部屋の前まで行き近所を歩いたんだ。

犬、足取りでちゃんと家を覚えてたよ。玄関ドアに前足をかけて、「早く開けて開けて」のポーズをした。ちゃんと記憶と結びついているんだね。このドアを開けたらaさんがいるかも!って犬も思っただろうか?

それからいつもの公園やコースを散歩した。
次の日のその時間には犬もこの世からいなくなってた。