雨やどり〜azurの日記

令和二年、四月。家族が突然死で私の人生からいなくなってしまい、世界が変わってしまいました。「諸行無常」という言葉の意味がわからないけど、今の私には抵抗感しかありません(でもどうやら違うようですね)。後悔、罪悪感、悲しさ、寂しさ、その他雑多な感覚のなかで、意識が継続されることが苦しいです。

取り上げたホットサンドメーカー

通りすがりに読んだブログ記事に、ホットサンドメーカーで作ったサンドとコーヒーの写真があった。

 

ホットサンドメーカー

 

この家にあったものをAさんがどこかから見つけてきてからは、Aさんはここ一年ほど頻繁に作っていた。そのためよく食パンも買うようになった。

BOSCOの何枚切りのがいいとか、全粒粉のにしてみようとか、今日は一番安いのにしておこうとか、

私の顔色(その日の経済力や関係性)を見ながらカゴに入れてきた。

 

いつもハムやチーズやいろんなものを挟んでは作って食べていたようだったし、「食べろよ」と持ってきてくれるようになった。(私は使っていなかった)

 

今年のお正月。

私は何の気なしに、そのホットサンドメーカーを持ち出して実家で使って親に見せた。

 

 

それから荷物から出さずにしまいっぱなしにして忘れて、1月、2月、3月、4月と時間が経ち、 Aさんはある日死んでしまった。

 

 

先日少し片付けをしていて荷物の中から見つけ、台所の元の位置に戻した。

 

Aさんが楽しく使っていたホットサンドメーカーを、私は意味もなく思いつきで持ち出してそれきりにしたんだ。